外湯からタオルを振りながらカラコロと帰ってくると宿に到着する頃にはカチンカチンに凍っている。タオルが立てるのだ。今年は、格段と寒い。この冬の最低気温はマイナス13度、1979年以来の寒波の到来だそうだ。スキー場も近くには沢山あるのだが寒すぎるのかこの時期はお客さんも少ない。旅館もガラガラだ。この冬の一番の寒波は、そのガラガラの温泉街を凍りつかせた。暖房を切った客室の水回りが凍結で破損し被害甚大。水道管の破損程度なら理解頂けるだろうが、そんなモンじゃない。トイレの便器が凍って割れるのだ。配管のパイプが凍ってのびて洗面台全体が壁から落ちたところもあると聞く。さらに凍結防止の為にチョロチョロと洗面の蛇口をあけて水を流していたら排水のパイプの方が凍ってしまい洗面からあふれた水でトイレが水浸しになったところも・・。本当に寒いところなら最初から電熱配管や中空パイプを施すなど凍結防止の処置が為されているが中途半端な地域なモノでそこまでの事はどこの旅館もやっていない。勢い今年の寒波にやられてしまった。災難は忘れた頃にやってくる。正にそれである。春になるまで修理不能なところもでている模様だが本当の被害は、氷が解けてみないと判らないかも。人が住んでいないと家は、痛むと言うが旅館も同じだ。お客さんが少ないとボロボロになってしまう。建物も冷え切ってしまうし従業員のやる気も冷える。ただ今の気温は、マイナス3度。深夜からさらに冷え込む予報がでてるから朝方にはマイナス10度近くには成るかも知れない。館内を見回りながら誰も居ない客室の暖房を入れる空しさ。宿屋という商売は好きなのだけれど、それもお客さんあっての話。修理費で懐も寒いしこれほど何もかも凍てついてしまうと心の中まで氷が出来てしまう。雪に埋もれながらも春を待つ蕗の薹の様に頑張らなくては。さて早く温泉に入って心の氷を溶かす事にしよう。 お知らせ:「温泉指南役・全国フォーラム」を2月17日午後1時より東京の都道府県会館で行います。ご興味のある方は、下記にお問い合わせ下さい。(湯原の里振興プロジェクト:℡0867-62-3024)