5月7日~9日開講
昨年から準備を進めていた温泉指南役養成セミナーを漸く行う事が出来ました。
歴史ある温泉街なのにあまりにも温泉を語れる人が少なすぎる。私の街、湯原温泉は、そういう状態でした。いくら自慢できる温泉であっても来訪者にその事をきちんと伝える事が出来なければ分かってもらえません。今ここで宿屋を続けさせて頂いているのも基をたどれば温泉があるからです。当たり前であったこの事に気づきました。
さてここは、湯原温泉の名所「砂湯:共同露天風呂」、川のせせらぎと河鹿蛙の鳴き声の中、突然起こる太鼓の音「ドドドドドン、カツ、ドン、カツ、ドドン」。暗闇の中、突然下り来る幟を手にした法被姿の一団。二手に分かれると露天風呂を囲んだ。とそこに現れたのは白装束の若者一人、中央に進み出ると懐より取り出した書状をはらりと広げた。辺りを制するように視線を送るとおもむろに口上が始まる。
とぉざい、とぉざい~~~。一座高こぉはござりまするが、御免お許しなこぉむり、不弁舌なる口上な以って申し上~~げたてまつりまする。本日は、当「砂噴き湯」に遠路よりお越しくださり、有難く御礼を申し上げまする。我らは、温泉薬師より遣わされた温泉指南役にござ~~いまつる。
さて~これより僭越ながら露天風呂湯浴み指南申し上げたてまつる~。このお湯は、神世の時代より湧き続けるお湯でありますれば~昨今の紛い物とは、訳がちがいまする~。天然そのものでありますれば自ずから掟がありまする~。まず~十分に湯掛け頂き下の前後ろをお清めくだされませ。入湯は、湯尻から~~身を清めながら、じわり、じわり、じわりと上にお上がり下さいませ~。仕上げは、こちら長寿の湯にてなさりませ~。しゃぼんを用いたり酒は、御法度にて候。ここにご参集の皆様は、まさに裸のお付き合いなれば、和気藹々にてお過ごし下されませ~。ただ~し湯持ちのいいお湯故、湯当たりなされぬよう~、ほどほどと思し召せ。初日、二日においては、日に一度、三日辺りになれば湯が身体になじみますれば~朝夕の二度に。三度以上は、お命をお縮め参らせ候。ゆめゆめ、湯巡りなどと浅はかは、成されぬように。
湯浴み中の皆々様には、お邪魔つかまつりました。この後は、ごつるりとつかっていただき、ご湯治成されますように、隅から隅まで、ずずずい~っと、御願い上げたてまつりまする~
今、この温泉指南の演技、演出を思案中、先般の温泉指南役養成セミナー第一期生や青年部のみんなと面白く意表をつき、来湯者にご理解頂ける温泉指南の実技を作っていきます。